恩田陸『ねじの回転』上下巻。
ねじの回転 上 FEBRUARY MOMENT (集英社文庫)
タイムスリップ&昭和史(二・二六事件。)をカラめたSF。
オモロかったです。発想がスゴい。
しかし、タイムスリップものにある、時間の入れ子構造は、アタマがこんがらがる。過去に行ったコトで、未来は変わるのか、はたまた、過去に行くコトもスデにおりこみ済みの事実で、未来は不変なのか。。。
文章が、(意図的に)アッチコッチにとんでゆくので、サイショは、ものすごく読みづらいです。理解しづらい。でも、物語が進むにつれ、バラバラだったエピソードが、モヤモヤした断片が、ワァ〜と、像を結んでゆくのが、快感。
二・二六事件に登場する、青年将校たちの、やるせない心理描写もミゴト。
ラストが、オモロくて良いのだけど、でも、もうちょっと、もうちょっと、う〜ん、やるせない。。。