すばらしき観察眼。

少年H(上) (講談社文庫)
妹尾河童『少年H』上下巻。
今さらベストセラー読もう・シリーズ。
舞台美術家・妹尾河童の、戦中に過ごした子供時代をつづった自伝的小説。
むちゃくちゃオモロかったです。
モトモト、妹尾さんは好きで、『河童が覗いたインド』『…ヨーロッパ』『…仕事場』なんかは読んでたのですが。コレ、もっと早く読めば良かった!
戦争中のキビしい状況の中、イキイキと、考え行動する、少年H。するどい観察眼と洞察力。驚くべき行動力とたくましさ。
空襲のトコロは読んでて、泣けてきた。
でも、戦争中よりも、ヂツはもっとツラいのが、戦後の描写。「結局、あの戦争はなんだったんだ。」とゆう虚脱と放心。読み進めるのが、かなりしんどかったです。
とにかくオモロいので、ゼヒゼヒ。