くらもちふさこ『東京のカサノバ』

東京のカサノバ 1 (集英社文庫(コミック版))
ワシが愛してやまない、くらもちマンガ。その中でも、「特に好きな作品は?」と聞かれたら、ベスト3は、『いつもポケットにショパン』、『いろはにこんぺいと』、それと、この『東京のカサノバ』。
くらもちマンガの良いトコは、アクマで恋愛をベースにしたストーリィなのだけど、ソコに家族とか仲間とかの、恋愛以外の、ニンゲンの全ての生活と感情が織り込まれているトコ。まぁ、代表的でワカりやすいのが、田舎コミュニティを舞台にした『天然コケッコー』ですネ。
『東京のカサノバ』もそんな作品。義理の兄妹のラヴストーリィ。トキメキ・ポイントは、いっぱいあるのですけど、ワシがイチバン好きなシーンは、タミコがハヂメテ「ちいちゃん」(小っちゃいお兄ちゃん)のコトを「暁」って名前で呼ぶラストシーン。兄妹の関係から、恋人へと抜ける瞬間。
でもでも、他にもすごい良いシーンがいっぱいあるノヨ。ちいちゃんとタミコが二人でタクシー乗ってるトキのモノローグのカッコ良さとか、ちいちゃんが生みの親と会うシーンとか、階段の足だけのキスシーンとか。
とにかく、オススメな作品。