角田光代『空中庭園』

空中庭園 (文春文庫)
「秘密を持たない」とゆールールを持った家族の生活を、6人の視点で書いた連作短編小説。同じエピソードが、それぞれの人の視線で、違った角度から次々と書かれてゆく。解説の石田衣良に言わせれば、「作家なら誰でも考える魅力的なアイディア」。でも、コレがすごくウマくて、ホントにオモロい!
同じ屋根の下で、同じモノ食べて、同じ空気吸ってるからって、同じコト考えてるなんてカギらない。「秘密を持たない」とゆールールのモトに、隠されてゆく真実。しかも、この家族像の、どこにでもいそーな「ありふれた感」が、余計コワサを増すのヨネ。「ああ、もしかしたら、ウチも同じカモ〜。」みたいなカンジ。
監督が覚醒剤でツカまった映画も観てみよーかなぁ。